9月12日に外科症例検討会を行いました。
<英語論文 抄読会>
◎八女医院 宮原 先生
下顎の親知らずは、根っこが神経に近い、もしくは接触している可能性があります。そのような親知らずを抜く際、CT撮影をして、3次元的に根っこと神経の位置関係を事前に把握しておくことが大切です。CTの診断においてはまだまだ定まっていない事項も多いため、今後続けて研究が必要であるという内容の英語論文でした。
<症例発表>
◎久留米医院 宮原 先生
下顎の親知らずを抜く際、1回で抜く方法と、2回に分けて抜く方法があります。
親知らずの根っこが神経に接触している場合、抜く最中の器具の扱い方も原因となり、神経を損傷してしまう可能性があります。そのようなリスクを回避するため、2回の処置に分けて親知らずを抜く「2回法」という方法があります。
1回目の処置で歯の頭の部分だけドリルで切断して抜き、根っこの部分は触らず残しておきます。時間が経つと、残った根っこは、上へ、前へ、動いていくため、2回目の処置では、根っこが神経から離れた位置に動き、神経の損傷を気にすることなく抜くことができます。宮原先生はこの「2回法」を行った症例について発表されました。
◎小郡医院 高木 先生
下唇の粘膜が半丘状に膨れ上がることがあります。何らかの刺激が原因で、唇の中の小唾液腺が傷つき、粘膜の下で唾液が溜まってしまって起きる症状です。これを「口唇粘液嚢胞」と呼びます。治療法は、嚢胞の周りの粘膜を切って取り出します。高木先生は、この嚢胞の摘出を行った症例について発表されました。
今回学んだ内容を日々の診療に活かしていきたいです。
筑後医院 上野