このたび、立山歯科の顧問弁護士である椛島修先生の記事が、
日本経済新聞に掲載されました。
椛島先生は、暴力団道仁会の本部事務所の立ち退きと損害賠償を求めた訴訟で、
弁護団長を務め、指定暴力団の本部事務所を撤去することで和解を成立させました。
この全国初の事例を導いたことが高く評価されたためです。
久留米市通東町にあった事務所近くの市立南薫小学校。
事務所周辺はこれまで危険があるとして、市道の一部である登下校での通行を禁じ、
児童は迂回路の利用を余儀なくされてきました。
近隣住民らは、「平穏に生活する人格権を侵害された」などして、
事務所の使用差し止めと約1億7000万円の損害賠償を求めて提訴しました。
その後、椛島先生率いる弁護団の奮闘と法廷で証言をした住民の勇気がやがて実を結び、
道仁会側が建物を取り壊し、更地を久留米市土地開発公社が買い取ることで和解が成立しました。
住民が団結し、それを支援する一般市民と行政も巻き込んだ訴訟は
「全国の暴力団追放裁判をリードする大きな財産」になりました。
それでも「久留米のケースのように住民が強い意思を持ち、行政が連携してこそ実行力を持つ。
同様の動きが全国に広がれば、暴追運動のうねりは一段と大きくなる」と椛島先生は話します。
(引用:『日本経済新聞』2013年12月21日朝刊p.34「肖像」)